パンチとキックの洗礼

学童保育の半分は男子児童で、その多くが
「落ち着きがない」児童である。
これは低学年アルアルで致し方ない。
彼らは教室内でまずじっとしていられない。
注意を聞いてくれる児童もいれば無視する児童もいる。
数人の男子児童は毎日叫び回っている。
「うそでしょう?」と思ったアナタ、彼らは本当に叫ぶのだよ。
一人が叫ぶと別の男児が反応してこだまのように叫ぶ。
教室を叫びながら走り回るのである。
想像してみたまえ、この地獄絵を。
静かなのはおやつの時間だけである。


他の児童の言動に過剰に反応する児童がいる。
宿題をしている途中、後ろで誰かがテレビ番組のことを話すと振り向いて
「あ!それ自分も見た。おもしろかったね。」とか
横のテーブルの児童が「宿題が多い!」というと、
その席まで移動して「そうそう宿題マジ多すぎ。死にそう。」とか言って
その会話に入ろうとする。とにかく見たこと聞いたことすべてに
反応するから宿題が全然進まない。
つきっきりで宿題に集中させようとするけど、成功しない。
私の力不足である。彼は頭はいいんだけどね。



殆どの男児はわんぱくで私は毎日、誰からかキックやパンチを頂戴する。
こちらが手を出すとクビになるだけでは済まないので、
「そういうことをしてはいけません」「自分がされてイヤなことはしてはダメ!」
と注意をするがそんなことで怯む男児ではない。
隙を見てまたパンチを繰り出す。こちらの声もだんだん大きくなる。
いきなり背中に乗られることは日常茶飯事で、本当にびっくりする。
振りほどいても振りほどいても乗っかかって来る。
乗っかかりたいほど魅力的な背中なのだろうか?
キックもパンチも背中に乗る行為も全部危険行為なので
禁止しているが、あいつら〇〇なのですぐ忘れる。
そんな彼らも上級生になると落ち着いてくる・・・
と信じたい。

(画像はイメージです)