学習ボランティア

この田舎町に引っ越してから数年後、小学校の学習ボランティアに初めて参加した。
何がきっかけか忘れてしまった。多分、回覧板での募集だったと思う。
正規の授業の後、希望者(高学年のみ)が集まって30分程宿題などをする。
その手伝いが主な役割。20~30人程度が一つの大教室に集まってワイワイやってた。
担当の先生が一人とボランティアさんが数人。


今は各学年ほぼすべての児童が参加する。各教室で20分程、専用のプリント課題に
取り組み、それが終わったら各自宿題をやる。
担任の先生以外も加わり1クラス3~4人が担当する。
早く下校する低学年と6時限まである高学年の二部制である。学科はほぼ国語のみ。
読解力の低下が問題になっているからだという。
数学でも、計算だけならスラスラできても、文章問題になると答えられない児童は多い。


昨日は2年生のクラスに入った。プリントが配られると児童らは一斉に取り組み、
しゃべる児童はいない。15名ほどの児童が無言で集中している。
勿論走り回る児童は皆無。できる子供はすいすいと解答欄を埋め、
できない児童は「先生教えて」となる。事前に正解のコピーをもらっているので
答えは分かっていて、児童にその答えに到達するように誘導していく。
これがなかなか難しい。その児童がどこを解できていないかを探る必要がある。
模範解答はあるが、内容が近ければ〇(マル)をつけていい。
本来なら自分で読み解き、答えに辿り着くことが大事だろう。
しかし一定量の文章を読みこなし、そこから作者の意図を読み取るのは
相当理解力がないと難しい。
だから「この辺を読んでご覧」と誘導して「この中に答えがあるよ」と
インチキ指導をしながら解答欄を埋めさせる。できない児童は自力では
半分も埋められない。他者の力を借りながらでも、全部できたらそれでいい。(多分)


以前、「読めば分かる!!」と怒鳴っていた年配の男性教諭がいた。
そりゃそうだ。しかし素人の私でもその発言をしたことはない。


分からないから解答欄が空欄なのだ。
「ヒントを出して答えを導き出すのが先生の仕事だろう?」
と心の中で反芻しちゃったよ~ん。